八尾市内でバナナが育つ!?そんなバナナ!??

右が五角形の小屋『苗乃舎』


以前から、リノアスの平面駐車場の周辺にある
農業用の小屋が大変気になっていました。
しかも、露地にはバナナの苗が植えてあり
「八尾市内でバナナが育っている!?」と
驚いていたのですが
なんと、この苗を育てる実験をしている方に
お話をお聞きすることができました。
 
その企業さんは大阪府守口市内にあり、
今回、少し足を伸ばしてお話をお伺いに行きました。
 
会社名はシリアス株式会社(大阪府守口市南寺方東通6-5-10)で
代表取締役・近藤巌氏に伺いました。


 
 
 

国内で栽培が困難な植物が育つ

マンゴーなどの海外の果物は日本の気候に適さないものもあり
栽培がとても難しいです。
また、輸入の際に検疫を受けるので品質を維持するのが
大変な果物などもあり、なかなか国内に流通しにくいという
欠点があります。
 
そこで、IoTと農業を合わせることで海外の果物などを
育成するシステムを開発し提案できるように目指しているとのことです。
 
そこで必要となるのが『交流電磁界発生装置』や
IoTを活用した『データ化や遠隔での管理』
促成栽培用の『育苗棟ユニット』などです。
 
 
 

交流電磁界発生装置とは?

農家の実体験を科学的に分析し、人工的に植物の
成長を促す装置です。
 
当然、肥料などは最低限必要となりますが
この装置は、植物に電気を流すことで
成長ホルモンを活性化させ
育成を促進させる仕組みとなっています。
 
 
 

農業とIoTを組み合わせた『農業IoT』

土壌や温度をデータ管理、効率の良い農業を目指すのが農業IoTです。
 
促成栽培に最適な環境で幼苗期を育苗棟で育成させたり
電気的刺激や水中の溶存酸素濃度調整をして促成栽培するために
設置された各センサーで管理しそれらのノウハウをシステム化させます。
 
そして、出来た苗を時期を見て、露地やビニールハウスで育成させます。
 
もう少し、噛み砕いて説明しますと、促成栽培する棟内部のデータや管理を
クラウドを通して生産者が遠隔で行うことができるイメージです。
 
 
 

育苗棟ユニットは『苗乃舎』

交流電磁界発生装置やデータ採取の各種センサーなどが
搭載されているユニットが『苗乃舎』です。
 
この棟の骨組みはなんと、
ノチダ(大阪府八尾市老原9-30)さんの
オリジナル製品を使って立てられたそうです。
 
先日、ノチダさんにお伺いした際にその試作品(ミニチュア)を
見せていただきました。
その骨組みがこちらです。

設置は簡単で特別な技術も必要の無いという
優れものの棟となっています。
 
 
 

この農業のメリットとは?

基本的に人手が掛からずに、単価のいい「苗」を販売することができる
「販売ルート」は自由で、ネットでも集中購買もできる
経験は技術とデータで補完できる
数年で回収できる投資額を設定できる
 
と言ったところだそうです。
 
 
 

シリアス・近藤社長にインタビュー

-海外産の輸入は大変とか?
例えば台湾産のマンゴーは1つ120円ですが
当然ながら、そのまま輸入することはできません。
なぜなら、農林水産省が設ける検疫では
40℃の熱を加えて滅菌などをしないといけないからです。
マンゴーに熱を加えると品質が落ちてしまいます。
 
そういった事情もあり、輸入が困難な場面もあります。
 
-そこで南国フルーツを実験で育てているとか?
いろいろな物を育てています。
その中にトロピカルフルーツ類を育てています。
ドラゴンフルーツやマンゴーのほか
バナナや釈迦頭などです。
 
苗も輸入していますがこちらも
土を持ち込んではいけないので根の部分がカットされています。
そこで、根は根で電気を流して成長を促しています。
 
-どうしてこの取り組みをしているんですか?
元々、熱交換や電気関連の研究をされていた方が居ました。
 
植物に電流を流すと成長を促進させることは
わかっていて、そこで交流電磁界発生装置が開発されました。
また、水中酸素濃度を高める装置『溶存酸素供給装置』もあり
これらで農作物の種の発芽を促進させることが出来るので
そのための『建屋』が必要という要望があり
この取り組みに参加することになりました。
 
さらに、ここにケイ・オプティコム様も参加するようになり
ケイ・オプティコム様の持つIoTを導入することになりました。
 
当初はこの3社共同で2018年3月18日に実験が開始されました。
 
-IoTはどんな形で活用されていますか?
IoTでは主に
電気の調整のための数値を携帯電話(スマートフォン)で管理できたり
温度や湿度の管理
換気の管理
ドアの施錠の管理などが
遠隔操作で行うことができます。
 
-建屋はどんな仕組みですか?
室内はピンク色のLED照明と種をまくための棚や
室内を管理するための各センサーやエアコンが入っています。
 
天井からは太陽光が入るように設計されています。
 
建屋は元々、国外に持ち運ぶことが簡単に出来るように
設計されています。
当初は国外へ持っていくことを想定していましが
今は国内で販売できないか?と考えて実験しています。
 
-1年間の成果はどうですか?
建屋はコンパクトな設計にしており、
電気代も月3~4000円と低コストです。
 
発芽の成果も当初は大体1ヶ月かかる発芽が
半月ぐらいで発芽するのでは?と想定していましたが
それ以上で
マンゴー6日、パパイヤで8日
レモンバジルで3日など
想像よりも早く発芽し驚いています。

電気を流していない場合の発芽速度

電気を流した場合の発芽速度


農業に関してのノウハウは薄いですが
プロの農家さんなどからも知恵をいただきながら
やっています。
 
-今後の展望について
基本的に『箱』として販売を考えています。
経験と時間を短縮し従来よりも高回転で収穫できる
システムなのでコストカットに繋がるので
農家さんに提案したり
 
携帯電話で管理ができるので
サラリーマンの副業などに提案をしてもいいかなと
思っています。
 
また、最近は苗そのものを販売できないかとも
考えています。
 
-八尾市内にバナナの歌が聞こえるとか
当社は守口市内を拠点としています。
この実験を八尾市内で行っているのは
ご縁があってのことです。
 
やはり、八尾市内でバナナの苗が植えてあると
近所の幼稚園の散歩コースということもあり
建屋の前を通る際に園児たちが『バナナの歌』を
歌いながら通っています。
 
また、近所の沖縄県出身の女性がバナナの苗を見て
「里を思い出す」など言っていただいています。
 
これはこれで八尾市に貢献!?しているんではないでしょうか。


 
 
 

まとめ

インタビューではとても明るく笑いの耐えない中で
お話をしていただきました。
 
私も当初は「八尾市内になぜバナナ?」と
とても不思議でしたが
人の縁もあって、謎が解けてすっきりしました。
 
とてもユニークかつチャレンジ精神旺盛な
近藤社長でした。
 
守口市の企業が八尾市内で
こんなスケールの大きい実験をしているのは
八尾市民としては大変ありがたいことです。
 
コレを期に八尾市産バナナなんて出来て
八尾ブランドに繋がったらいいなぁと
勝手に想像してみたりしました。
 
今回、シリアス様の存在を知ることができたのは
ノチダ様のご協力もあってこそで
ノチダ様にも感謝、感謝です。
 
とても、ためになる取材ができ
貴重な時間でした!
 
以上、じょにーでした!